バイク(二輪車)と自動車の事故率・死亡率の違いなど
バイクが欲しいなと思っているが、万が一事故った場合の危険性が車と比べてどのくらい違うのかがずっと気になっていた。
今日Yahoo!知恵袋などでその手の質問を見ていて、せっかくなので公式の統計情報を見て調べてみた。
自動車と二輪車の登録台数
事故数だけを見ても母数が違えば参考にならないので、まずは登録台数から。
自動車保有台数統計データ
台数のデータは平成20年7月末時点
ただ、原付に関しては平成18年で登録台数・保有台数の調査が打ち切られたようなので、平成18年のデータを参考にした。
軽自動車等登録台数の推移
平成20年7月末(台数)
検査自動車(普通・小型・大型特殊) | 49,947,138 |
軽自動車 | 25,836,111 |
自動車合計 | 75,837,249 |
---|---|
小型二輪車(251cc〜) | 1,509,464 |
軽二輪車(126〜250cc) | 2,010,126 |
自動二輪車合計 | 3,519,590台 |
原付2種(51〜125cc・平成18年) | 1,631,000 |
原付(〜50cc・平成18年) | 5,979,000 |
原付合計 | 7,610,000 |
バイク合計 | 11,129,590 |
交通事故
統計(警察庁)
平成19年の事故統計(人数と%)
分類 | 死者数 | 率 | 重傷者 | 率 | 軽傷者 | 率 | 死傷者 | 率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
自動車乗車中 | 2,013 | 0.003 | 17,654 | 0.02 | 624,253 | 0.82 | 643,920 | 0.85 |
自動二輪乗車中 | 559 | 0.016 | 8,213 | 0.23 | 50,724 | 1.44 | 59,496 | 1.69 |
原付乗車中 | 472 | 0.006 | 11,800 | 0.16 | 76,170 | 1.00 | 88,442 | 1.16 |
バイク合計 | 1,031 | 0.009 | 20,013 | 0.18 | 126,894 | 1.14 | 147,938 | 1.33 |
自動車と比べた場合の危険度(バイク種類別)
自動車を1としたとき、何倍危険か(倍)
分類 | 死亡 | 重傷 | 軽傷 | 死傷 |
---|---|---|---|---|
自動車 | 1.0 | 1.0 | 1.00 | 1.00 |
自動二輪 | 5.3 | 11.5 | 1.76 | 1.99 |
原付 | 2.0 | 8.0 | 1.22 | 1.36 |
バイク合計 | 3.0 | 9.0 | 1.39 | 1.56 |
自動二輪車と自動車だと、事故の発生率が約2倍、事故した場合の致死率は5倍以上にもなる。
バイク全般で考えた場合の致死率は車の3倍。
バイクの方が死にやすいのは想像通りだけど、自動二輪車と原付の死亡率がこんなに違うのは驚いた。やはりスピードが出やすいのが影響しているのだろうか。
追記:
何人に一人の割合で事故を起こすか
バイクや車に乗っている人の内、何人に一人が事故を起こすか
100÷それぞれの発生率(単位は人数)
分類 | 死亡 | 重傷 | 軽傷 | 死傷 |
---|---|---|---|---|
自動車乗車中 | 33,333.3 | 5,000.0 | 122.0 | 117.6 |
自動二輪乗車中 | 6,250.0 | 434.8 | 69.4 | 59.2 |
原付乗車中 | 16.666.7 | 625.0 | 100.0 | 86.2 |
バイク合計 | 11,111.1 | 555.6 | 87.7 | 75.2 |
一人で複数台所有しているケースもあるだろうが、単純に一人一台にして考えてみると、バイクに乗っている人が75人いれば、そのうちの1人は1年内に事故を起こすということになる。
事故を起こした場合に、どういう事故になりやすいか
死傷者人数÷各種事故の人数(事故を起こした内の何人に一人がその状況になるか)
カッコ内は事故総数に占める割合(%)
分類 | 死亡 | 重傷 | 軽傷 | 死亡or重傷 | 事故の起こしやすさ 自動車を1とした場合 |
---|---|---|---|---|---|
自動車乗車中 | 319.9(0.31) | 36.5(2.7) | 1.03(96.9) | 33.8(3.05) | 1.00 |
自動二輪乗車中 | 106.4(0.94) | 7.2(13.8) | 1.17(85.3) | 6.78(14.74) | 1.99 |
原付乗車中 | 187.4(0.53) | 7.5(13.3) | 1.16(86.1) | 7.21(13.88) | 1.36 |
バイク合計 | 143.5(0.70) | 7.4(13.5) | 1.17(85.8) | 7.03(14.22) | 1.56 |
自動二輪で見た場合、事故を起こした場合に死亡につながりやすいのは自動車と比べると3倍だが、重傷に至るのは5倍以上になる。バイクは事故を起こしやすく、事故を起こした場合のダメージもバイクの方が大きいことがわかる。
原付と自動二輪を比べると、死亡率は大きな差があるが、重傷率はあまり差がない。スピードの出やすさで死亡率が変わるのなら、重傷率もそれに比例しそうなものだけど、重傷率にそれほど大きな差がないのはスピードにかかわらずけがをしやすいからだろうか。
つまり、パッド付のジャケットやきちんとしたヘルメットなどを装備すれば、重傷はかなり防げると思う。
二輪車の死亡事故統計 :警視庁
上記のページを見ると、死亡事故の約半数でヘルメットの脱落が起こっている。
半キャップのヘルメットや半袖などでバイクに乗っている人がかなり多いと思うので、それらを改善すれば事故データはかなり変わってくるだろう。
バイクに乗るならそれなりの装備が必要ということ。