責任とは過去に対してではなく、未来に対してのもの

自己責任云々の前に正しい知識を共有するべき - 狐の王国
運が悪いことの責任はとれません。 - E.L.H. Electric Lover Hinagiku
「こうなったのはおまえの責任だ」というようなフレーズはよく聞く、というかよく読むが、一般的には「こうなった原因はおまえにある」という意味で使われていると思う。
僕もほんの少し前(数十分前)まではそう思っていたが、違うんじゃないかと思い直した。
きっかけは以下のエントリの引用部分。
404 Blog Not Found:Win ≠ Beat - 書評 - 史上最強の人生戦略マニュアル

P. 234

子供の時にレイプされたり、虐待を受けたりしたことに対して、あなたに責任がないことは絶対に確かだ。

けれども、それに対して今どんな反応をするかについては、あなたに責任があることは否定できない。


責任というのは責務を任されること、つまりどうするべきかを任されるという意味だと思う。


そういう意味で考えると「こうなったのはおまえの責任だ」というのは、「おまえのせいでこうなった」という意味ではなく、「こうなった現実に対してどう対処するかはおまえに任せる」という意味になる。


過去の原因を責められているわけではなく、未来をよくするためにどうすべきかを任されているわけだ。
仕事のことなら会社にとってのベストを目指すべきだろうが、もし個人的な不幸に遭遇してしまったのなら、自分にとって最善となる対処を考えて実行するのが、不幸に対する責任の取り方となる。


運が悪いことの責任はとれない、と責任を放棄することは、自分の未来がどうなるかを運否天賦に任せてしまうことになるだろう。
もし本当に運が悪いだけなら、放棄せずにきちんと責任を取ることが自分にとって最善の結果につながるのではないかと思う。


追記:
確かに、慰めという視点は全く考えてません。
責任を取るというのが過去に対して何かをする、過去を消してしまうことのように考えていて、リンクを張ったエントリを読んでいる内に、そうじゃなくて未来に対して何かをするんじゃないかと考えたわけです。

それによって、今の自分に責任を取ることに対して後ろ向きだったのが、少し前向きになれたので、自分のことに対する考えの整理という意味でエントリを書きました。
実際の不幸に見舞われた被害者に対して、こういう風に思えばいいのに、という気持ちで書いたわけではないので、紛らわしかったですね。紛らわしいというより軽率だったでしょうか。